けいた先生、この前モニターで“変な波形”が入ってて…。
「PVCかな?」って言われたんですけど、なんだか怖くなっちゃって💦
新人看護師
りさ
そうですよね、不安になりますよね。
でも大丈夫。まずはPVCって何かを理解しておきましょう。
心電図講師
けいた
PVCは「心室性期外収縮」っていって、心室が予定よりも早く「フライング」で動いちゃう一拍なんです。
文字通り、“期外”=タイミングがズレて、“収縮”=動いてしまう。
へぇ〜、心室が勝手に動いちゃうんですね。
そうなんです。
原因は大きく2つに分けられます。
【①心臓自体に病気がある場合】 心筋梗塞や心筋症、弁膜症などの“基礎心疾患”があるときは、 PVCが“悪いサイン”になりやすいです。
【②心臓に病気がない場合】 ストレスや睡眠不足、カフェイン、喫煙、ホルモンバランスや薬の影響、 電解質異常(カリウム・マグネシウムなど)でもPVCは出てきます。
PVCが出ていたら、まずは患者さんのもとへ!
自覚症状がないか、バイタルに変化がないか、すぐ確認です。
なるほど、波形よりも“状態の変化”が先なんですね。
そうなんです。そして、以下の4つの変化があったら要注意です。
✔ 増えた(明らかに回数が増加)✔ 変わった(形がバラバラ=多源性)✔ 続いた(2連発以上の連発)✔ 乗り上げた(T波にR波が乗る=RonT)
「増えた、変わった、続いた、乗り上げた」…ですね。
バッチリです。
これがそろうと、心室頻拍や心室細動といった、命に関わる不整脈へ進行する可能性があるんです!
✅ 実際どう動けばいいの?
✔患者さんの状態をチェック(意識・血圧・呼吸など)
✔モニター波形を保存・記録
✔可能であれば12誘導心電図をとる
✔先輩ナースや医師に報告(特に上記の「4つのサイン」がある時)
こうやって聞くと、怖がるだけじゃなくて、“ちゃんと見る”ことが大事なんですね!
そうです。正しく知って、冷静に対応すれば大丈夫。
不整脈は“見つけた後”の観察と行動がいちばん大切ですからね!
PVCは心室が予定外に早く収縮する「フライングの拍」
基礎疾患の有無や環境要因によって出現する
「増えた・変わった・続いた・乗り上げた」は要注意!
患者さんの状態観察が最優先、報告も忘れずに!
けいたさん、ありがとうございました。
最初は「PVCってヤバそう…」って不安だったんですけど、原因や対応を知れたら、少し落ち着いて観察できそうです。
それは良かったです!
不整脈は“見つけたこと”よりも、その後にどう動けるかが大切なんです。
「これは放っておいていいのか?」「報告が必要か?」と判断できる目が、新人のうちに少しずつ育っていけば、それだけで立派な力になりますよ。
はい…!
今日のことを活かして、次に見つけた時は焦らず動けるようにします!
それで十分です。
「知らない」ことより「知ろうとしてる」あなたの姿勢が、きっと患者さんを守る力になりますよ。
これからも一緒に少しずつ学んでいきましょう!
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