けいたさん、心電図ってたくさん種類があるみたいなんですけど…
安静心電図とモニター心電図って、何が違うんですか?
あと、ホルターとか運動負荷心電図とかもよく聞きますけど、どう使い分ければいいのかイマイチ分からなくて…。
新人看護師
りさ
いい質問ですね!
実は、心電図の種類は「何を見たいか」「どんなタイミングで異常が出るか」によって使い分けているんです。
順番に整理してみましょうか。
心電図講師
けいた
まずは基本の「安静心電図」。
病院でよくやる“胸に電極をつけて、じっと寝た状態で記録するやつ”ですね。
あ、健康診断とかで取るあれですね!
そうです。
これは短時間で心臓全体の電気の流れを立体的にチェックできます。
波形の形・ST変化・伝導の異常・心筋梗塞の有無など、かなり多くの情報がわかります。
次に、「モニター心電図」
これはベッドサイドやナースステーションのモニターでリアルタイムに心電図をチェックするものです。
あ〜!病棟とかオペ室でずっと波形が流れてるやつですね!
そうです!
これはリアルタイムのリズム監視が目的。
不整脈や急な異常が起きた時に、すぐ気づいて対応するためのものですね。
ただし、波形の種類は少なくて、誘導も限られている(3誘導など)ので、精密な診断というよりは「モニタリング目的」と覚えておきましょう。
そういえば、検査技師さんが患者さんに小さい機械つけて帰ってもらってるの見たことあります!
それがホルター心電図です。
24時間連続で心電図を記録できるのが特徴。
たとえば「動悸があるけど、診察では出ない」「不整脈が一時的に起こる」など、症状がいつ出るかわからない患者さんのスクリーニングにピッタリです。
最近では小型で貼るタイプのものも増えてきていますよ!
運動しながら心電図取るって、ちょっと大変そうですね。
たしかに見た目はハードですね(笑)
でもこれは、運動で心臓に負荷をかけたときに、どんな反応をするかをチェックする検査なんです。
たとえば、安静時には出ない狭心症や虚血の兆候(ST低下など)を運動中に見つけることができます!
トレッドミルやエルゴメーターを使って、段階的に負荷をかけながら心電図を観察するんですよ。
一番基本。短時間で波形を精密にチェック。
リアルタイム監視。緊急対応に強い。
長時間記録で、不整脈や症状との関係を探る。
運動中の変化を見て、虚血や狭心症を見つける。
なるほど!
「どのタイミングで何を知りたいか」によって、使い分けてるってことなんですね!
その通りです!
心電図って「一回で全部わかる」わけじゃなくて、目的に応じて、ちゃんとツールを選んでいるんです。
看護師さんがその背景を理解していると、検査の意味や報告の視点もグッと深まりますよ。
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