こんにちは!
病院で働く現役の臨床検査技師『けいた』と申します。
臨床検査技師は責任があり重要な役割を果たす医療従事者ですが、一つの収入源だけでは生活が苦しい場合もあります。
副業をすることで収入を増やすことができますが、検査技師の出来る副業にはどのようなものがあるのか気になる方もいるかと思います。
また、臨床検査技師としての業務との両立が難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、臨床検査技師におすすめの副業を紹介し、さらに副業をする際に注意すべき点や、副業を選ぶ際のポイントなども解説していきます。
また、臨床検査技師の資格を利用しない副業もいくつか紹介したいと思います。
私が実際にやったことのある副業もありますので、私の経験や感じたことなども説明していきたいと思います。
臨床検査技師の副業は認められているの?
基本的に臨床検査技師の副業は認められています。
バイトの検査技師やパートの検査技師はもちろんですが、管理職などの肩書が無い平社員である検査技師もOKです。
しかし、肩書きがある場合でも副業が認められている場合とそうでない場合があるので注意して下さい。
例えば、臨床検査技師で肩書きが主任であっても副業を行なっている検査技師は少なからずいます。
どこからが副業であると設定するのは難しいと思いますが、収入が増えすぎると会社にバレてしまうので注意が必要になります。
副業が認められていない臨床検査技師とは
副業として臨床検査技師の仕事を行うことはできるのですが、その一方で副業が認められていない場合もあります。
副業が認められていない理由は、主に以下の点が挙げられます。
①会社の就業規則による制限
臨床検査技師が勤務する医療機関の就業規則によっては、副業が禁止されている場合があります。
これは、医療機関が患者さんへの責任を負う立場であるため、臨床検査技師は本業に専念することが求められるからだと感じています
② 倫理的な問題
医療従事者が副業を行うことで、その業務内容に影響を及ぼす可能性があるため、倫理的に問題があると考えられています。
例えば、副業先の企業が医療機器を製造・販売していた場合、臨床検査技師がその企業で働くことは、医療機器の選定や評価に偏りが生じる可能性があります。
③公務員の臨床検査技師
公務員の臨床検査技師は副業が認められていません。
公務員は国立病院や役所で働く臨床検査技師になります。その他にも、地方公務員として保健所で働く臨床検査技師も副業を認められていません。
以上のように、副業が認められていない場合もありますが、副業が可能である場合は、上記の注意点を踏まえた上で、適切に判断していく必要があります。
内緒で副業する臨床検査技師
意外と多くの臨床検査技師が、何かしらの副業を行なっていることがあります。
私の周りにも何人か副業を行っておりますが、他のクリニックなどの施設でエコー検査をして働いている方が何人かいます。
病院の臨床検査技師は平均年収が低いことが多く、他の場所で収入を増やそうと考えているところに、声をかけられて副業を始めてみるという方が多い印象でした。
副業を行なっている検査技師は、互いに副業を行なっていると気付きながらも、病院には言わないという感じになっているイメージです。
就業規則がしっかりしている病院の場合は、バレると処分を受ける可能性は大いにあります。
内緒で副業する場合はそれなりのリスクがあるのかもしれません。
臨床検査技師におすすめの副業
リアルタイムPCR検査業務
新型コロナウイルスの影響により、かなりの需要が増えた業務です。
私の友人にも何人か副業している方がいましたが、時給5000円という高額で雇われている人が結構いるそうです。
最近は新型コロナが落ち着いてきているので求人も減っているようです。
PCR検査は感染症の診断に用いられることが多いので、今後もコロナ以外の感染症の拡大が懸念される状況下では、PCR検査の需要が急増する可能性があります。
集団検診のサポート
集団検診は企業を含む事業体や、学校、地方公共団体などに対して、まとまった人数で一度に行う健康診断です
臨床検査技師としてはかなり需要のある副業かと思います。
集団検診では多数の受診者が訪れますので、検査業務の正確性と迅速性などが求められます。
臨床検査技師は、採血や検体の処理、検査機器の操作などが得意とされていますので、経験を生かして副業に繋げられると良いと思います。
医療機関の派遣業務
これは病院やクリニックで副業する臨床検査技師のことを指します。
その医療機関で必要とされる検査業務を行うことが求められますので、採血、検体の処理、検査機器の操作、超音波検査や細胞診などが挙げられます。
かなり経験が必要な業務からすぐにできる業務などありますので、採用情報を理解して副業することが大切です。
僕の場合はとあるクリニックで心電図検査をしてほしいとのことで、手伝ったことがあります。
週2日の休みの1日が取られるので、少し大変だと感じました。
また、副業する医療機関のルールや規則、機器の取り扱い方法、または個人情報保護などについて理解を深め、副業に臨むようにしましょう。
大学や専門学校などの外部講師
臨床検査技師が大学や専門学校の外部講師をする場合は、経験や専門知識が必要とされます。
採用もかなり限られていたり、学位がないとそもそも働けない施設もありますので、難易度はかなり高いです。
講師の経験がある場合は、その実績もアピールすることで、採用に繋がる可能性があります。
生徒と接することで、教える側のスキルアップや、教育に関する経験を積むことができたり、給料面も高額であることが多いので魅力的な副業となります。
メディカルライター
臨床検査技師としての知識や経験を活かして、医療分野に関する最新の知識や情報などを執筆します。
医学書や論文を読んだり、専門誌を定期購読して、情報収集を行うことが必要です。
学会誌やメディア企業のメディカルライターとしての仕事を得ることができます。
メリットは自宅で行える点と、ライティングスキルを高めることが出来るという点ですが、外部講師と同様に実績や、経験などが必要なため難易度は高くなります。
イラストの制作
医療や健康に関連するテーマのイラストを制作する依頼を受けることができます。
例えば、医療機器メーカーや医療関連企業からの依頼がありますが、採用されるためには、SNSやフリーランスのマッチングサイトなどで自己アピールすることが大切です。
医療関連書籍のイラスト制作の依頼もあり、医療関連の書籍では、病気や症状、治療法などをイラストで説明する場合があります。
また、教科書のイラスト制作も求められます。
自分の実績を作り、専門の出版社に直接アプローチすることで副業として稼ぐことができます。
投資
臨床検査技師の中には、臨床に貢献を第一に考える根っからの医療従事者タイプと、生活のための金銭やお金を稼ぎたいと考える人など、同じ臨床検査技師でも人によって様々な考え方を持っています。
前者のお金に無頓着な根っからの医療従事者タイプは投資には全く興味はありません。
後者のタイプは、いかに稼いだお金を運用して増やすかに力を注いでいますので結果的にハイリスクハイリターンの投資に手を付けやすい傾向にあると思います。
投資にはいくつかの種類がありますので簡単に説明します。
株式市場で株式を購入して、株価の上昇によって利益を得る方法です。
企業の業績や経済情勢などを分析して、銘柄選定を行い、リスクを管理することが大切です。
:投資信託は、複数の銘柄を組み合わせたポートフォリオを購入し、運用会社が管理してくれる方法です。
投資家は運用会社に資金を預け、利益の一部を分配してもらうことができます。
外国為替市場で、通貨の売買を行い、為替相場の変動によって利益を得る方法です。
相場変動にはリスクが伴うため、必ず十分な知識と経験を身につけ、リスク管理を行ってください。
不動産を購入し、賃貸料や物件の売却益などで利益を得る方法です。不動産市況によって価格が変動するため、市況に合わせた不動産投資の戦略が必要です。
これらの投資方法にはそれぞれ特徴がありますので、自分に合った方法を選び、十分な情報収集やリスク管理を行いながら資産運用を行うことが大切です。
副業と本業の両立について
臨床検査技師の副業と本業の両立は、適切な情報収集と時間管理、ストレス管理などの努力を通じて実現可能です。
自分自身に合った副業の選択や、職場とのコミュニケーションを円滑に行うことで、両方の職務を適切にこなすことで充実した生活を送ることができるかもしれません。
副業をする上での時間管理
本業と両立するために時間管理が非常に重要です。まず、副業の時間を決め、本業のスケジュールと調整することが必要です。
土曜日や日曜日などの休日に他の施設へ働きに行く人が多いように感じています。
副業に割く時間が多いと、本業の業務に支障が出てしまう可能性がありますので、注意が必要です。
副業をする上でのストレス管理
また、ストレス管理も重要です。
臨床検査技師の仕事は精神的・肉体的に非常に負荷がかかるものですので、副業をすることでストレスが増えてしまうと、体調や仕事に影響が出てしまうことがあります。
副業をする前に、自分の体力や精神力を十分に考慮し、無理のないスケジュールを組むことが大切です。
副業をすることで、臨床検査技師のスキルアップや収入増加など、多くのメリットがあります。しかし、本業との両立には時間管理やストレス管理などの課題があります。
たまに夜勤をした後にそのまま副業に行ったりするという結構ハードな方がいますが、病院などの現場でミスをすると患者さんに影響が出てしまいます。
副業をする際には、自分の体力や状況をしっかりと考慮し、無理のない範囲で行うことが大切です。
まとめ
本記事では、臨床検査技師の副業について解説しました。
臨床検査技師が出来る副業は色々ありますので、自分に合った副業を選ぶことが重要です。
また、臨床検査技師が副業の話を頂くのは人脈もかなり重要だと感じています。
仲の良い技師や医者などから「働いてみない?」という話をもらうというのはよく聞きます。
副業をしたいのであれば、自分で求人サイトなどから探すのも大事ですが、何かのきっかけで副業の話をもらうこともあるので人脈を広げることも意識して見ることをおすすめします。
また、本業と副業の両立には、時間管理やストレス管理が必要となります。適切な時間配分やストレス発散方法を見つけ、両立を実現しましょう