臨床検査技師の仕事がつまらないと感じる理由。改善方法も話します。
カリスマ検査技師K

こんにちは!
病院で働く現役の臨床検査技師『けいた』と申します。

新卒で臨床検査技師として就職したばかりの頃は、やる気いっぱいだったのに、今はなんだか「臨床検査技師の仕事がつまらない」と感じていませんか?
実は私自身も新卒で病床数800床ほどの病院の検体検査で働いていた頃は、毎日仕事に行くことが辛いと感じていました。
どんな仕事でも単純作業の繰り返しで毎日に刺激がないと、仕事がつまらなく感じてしまうものです。
今回は臨床検査技師の仕事が「つまらない」と感じてしまう理由とその解決方法について、私自身が実際に取り組んだ方法も併せてお伝えします。

なぜつまらないと感じるのか?

単純作業の繰り返しで辛い

働き始めた頃は、業務内容を覚えていかなくてはならないため、夢中で毎日を過ごすことが出来るものです。
私自身も大学院を卒業した後に病院で検体検査を中心に働きましたが、業務始めは覚えることが多く、毎日夢中で仕事に取り組むことが出来ました。
しかし、一度業務を覚えてしまうと検体結果の承認作業以外は、新しく覚えることはほとんどないです。
検体検査は単純作業であるため、慣れてくると退屈だと感じてしまうものです。
更に検体の測定機器が置かれた、狭い環境で過ごす変化のない毎日に飽きてしまいます。
正直私自身もその一人だったのかと思っております。

カリケン 困り

検体検査は生理検査と比較すると、単純作業が多くなってしまいます。

臨床検査技師は地位が低い

最近では新型コロナウイルスの感染拡大によって、「PCR」という言葉を耳にするようになり、その言葉に連動してPCR検査を行っている「臨床検査技師」の名前も少しだけ世間の方々に知られるようになりました。
しかしながら、まだまだ臨床検査技師の認知度は低く、世間一般の方のみならず、医師や看護師、医療従事者にまで
『臨床検査技師?』
『あなた達誰?』
とか言われたりしています。
更には、『検査室はブラックボックスだ』とかよく言われたりもするそうです。
これは、検査室で多くの検査技師が働いているが、誰が何をどのように測定しているのかよくわからないからそう言われています。
検体検査に関して間違った処理をしていることを看護師に連絡すると、嫌な反応されて。
医師からは「いいから結果出せ!」とかなんとか言われちゃったりして。
そしてとうとう、医師に意見することを避けるようになって、言われるがまま検査を進めることになってしまう。
その様な日々を過ごしていく中で消極的な働き方になり、
『なんでこんなつまらない地位の低い臨床検査技師になってしまったのだろう』
と考えるようになってしまう方もいるそうです。
もちろん、臨床検査技師の立ち位置は病院によって様々ですが、上記の様な病院もまだまだ存在するようです。

カリケン 真顔

私の勤めている病院では、それなりに臨床検査技師が意見出来ます。
やっぱり、病院によるのかなと思います

働いている環境がストレスである


仕事は一日の大半を占めるものですので、働くうえでかなり重要視されるのが職場の人間関係です。
職場の人間関係が悪くストレスを抱えていると、気疲れから仕事に集中できないことがあります。
職場でのストレスが原因で精神的に疲れてしまうと、毎日の業務をこなすだけになってしまい、臨床検査技師の仕事自体が「つまらない」と感じてしまうかもしれません。
つまらないと感じてしまったが最後、臨床検査技師として働くことが嫌になってしますのです。

カリケン 真顔

気の合う同期や先輩、後輩が一人でもいるとかなり楽になると思います。

仕事のやりがいと改善法


臨床検査技師の仕事がつまらないと感じているのであれば、改善方法を見つけていかなくてはなりません。
私が実際に行った改善方法などをまとめてみましたので、自分に合った方法を見つけて実践してみることをおすすめします。

部署異動の選択

人には向き不向きがあるもので、その検査があなたには合っていない可能性があります。
例えば『検体検査→生理検査』への部署異動をすることで、普段は検体と向き合うことが多かった仕事が、患者さんと直接接する業務に変化してやりがいを感じることが出来た人がいます。
逆に『生理検査→検体検査』への異動によって、患者さんの対応があまり得意ではなかった方が、検体検査の業務にやりがいを感じるようになった方などもいます。
検体検査だけでも色々な検査がありますので、興味のある検査を仕事に出来ることで一気にやりがいを取り戻すことが出来るかもしれません。
今の職場でやりがいを達成できないのであれば、思い切って部署異動を申し出ても良いでしょう。

信頼できる上司に相談してみる

先輩や上司の中には、同じように臨床検査技師の仕事が「つまらない」と感じた経験がある人もいるはずです。
そんな悩みを乗り越えて、今も臨床検査技師を続けているかもしれません。
やりがいを見つける方法やモチベーションを保つ方法など具体的に相談してみることによって、新しい気持ちで仕事に臨むことが出来るでしょう。
さまざまな視点からアドバイスをもらえると、臨床検査技師が「つまらない」という気持ちを解消できるかもしれません。

人の命に関わる責任ある仕事

検体検査の仕事に没頭してしまうと、検体を物として見るようになってしまいがちです。
しかし、私たちが扱っているのは検体ではなく、人間の命です。
臨床検査技師が測定値の違和感に気づき、医療過誤を防ぐこともあれば、患者さんの小さな検査値の変化から重大な疾患を見つけることが出来るかもしれません。
命を預かっているという強い責務を持って働くことで、良い緊張感とモチベーションが生まれると思います。

色々なことに疑問を持つこと

「あれ?これってどうゆう原理で測定していたっけ?」
「この結果ってあれが考えられる?」
と日々の業務の中で常に疑問を抱くようにしてみると、意外と自分はわからないことだらけだと気づきます。
そのわからなかったことを、わからないままにしないで下さい。
時間があればその場で調べてもいいし、家に帰ってから好きなだけ調べてみてください。
勉強が嫌いな人でも、自分が疑問に思ったことを調べて学んでいる時は、勉強ということが面白く感じるものです。
新しいことを覚えたり、今までできなかったことができるようになったり、あるいは、知りたかったことをもっと深く知って「なるほど!」と納得した時の爽快感は、本当に気持ちのいいものです。
この爽快感は私たちが何かに疑問を抱く限り、ずっと続きます。
私はこの考えになってから、毎日の仕事にやりがいを感じるようになりました。
普段から疑問を抱くことが少なかったと感じた方は、今からでも意識的に試してみてください。

経験を積めば年収アップが見込めること

臨床検査技師の仕事は世の中と比べると、給料水準はそこまで悪くないです。
女性の場合は、結婚や出産などのライフイベント後も、その前と同程度の収入を得ることも難しくないので、「臨床検査技師でよかった」と思う方が多いと思います。
また、病院で働いている方は働いている勤務年数によって、年収アップも見込めます。
管理職手当などが支給されると年収もアップしますので、将来の予定も立てやすい仕事として魅力的であると思います。

それでもだめなら転職しよう!!

色々考えたり、行動したりしたうえで、それでもやっぱり仕事が「つまらない」と感じるなら、転職を視野に入れていきましょう。
治験に興味があるならCRAやCRCを、生命の誕生に興味があるなら胚培養士など、臨床検査技師として携わることのできる職業は病院だけではありません。
臨床検査技師の職業に関しては以下でまとめております。

臨床検査技師の年収のランキング!職場別に一挙に紹介!


目的を決めて職場を変えればモチベーションも高まります。
もちろん「臨床検査技師はもうやめたい!医療系なんてもう嫌だ!」というのであれば、全く関係ない職業に転職することもできるのです。
やりがいを感じられる職場を見つけるためにも、まずは今の職場で、どんなことにやりがいを感じているのか、もしくは、仕事が「つまらない」と感じる理由は何なのかを、具体的に考えてみましょう。

まとめ

まずは臨床検査技師の仕事が「つまらない」と感じる理由を明確にして下さい。
つまらないと感じている理由を明確にして、改善方法を見つけることが大切です。
誰かに相談したり、視点を変えたり、環境を変えたりすることで、仕事に対する考え方が変わるかもしれません。
多くの人々は生きていくために仕事をしなくてはなりませんし、人生の中で「仕事」は大半の時間を占めます。
この「仕事」を充実させるためにも、あなた自身で考えて行動することが重要です。